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フローリング材の選び方・種類や特徴|住まいづくりの基礎知識

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くつろぎの空間は床材選びがとても重要!

新築やリフォームなどの住まいづくりをする際に設備や内装などの決めなくてはならないことが沢山ありますが、中でもフローリングはお部屋のイメージや過ごしやすさを大きく左右する重要なポイントになります。 そのフローリングにはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。しかし一度張ってしまうと気軽に張り替えができないので、その特徴を理解せずに色合いだけで決めてしまい後悔したという声も耳にします。特性や違いをよく理解した上でご自身にぴったりのフローリングを選ぶために種類や特徴についてご紹介します。

1. フローリングの種類について

無垢(単層)フローリング(写真左)と複合フローリング(写真右)の違い

フローリングとは「床を覆うための木質系の素材、またそれを用いた床のこと」と定義されています。そして、JAS規格(日本農林規格)では「単層フローリング(写真左側)」と「複合フローリング(写真右側)」の2種類に分類されています。「単層フローリング」は無垢フローリングと呼ばれることが多いです。また、「複合フローリング」は多くの家庭に普及していることから一般的にフローリングと呼ばれるものはこの複合フローリングのことを指すことが多いです。

さて、次に無垢(単層)フローリングと複合フローリングはどう違うのか解説します。

※複合フローリングは、単層フローリングに対して「複層フローリング」とも呼ばれることもあります。また、これより本ページでは単層フローリングのことを一般的によく呼ばれる「無垢フローリング」と表記します。

① 無垢(単層)フローリングとは

一本の原木から接着剤を使用せず必要な寸法に切り出してフローリングとして製材されているため木本来の質感や風合いが感じられる唯一のフローリング。小口(切れ目)を見ると年輪が見え一枚の木でできていることがわかります。

② 複合フローリングとは

基材と呼ばれる部材と仕上げ用の化粧板や特殊シートを接着剤を使用して張り合わせた、複数枚の層から成り立つフローリング。小口(切れ目)を見ると薄い複数枚の板を接着してできていることがわかります。

2. フローリングの特徴について

フローリングの特徴について

無垢フローリングと複合フローリングはそれぞれが持つ特徴が相反するため、一概にどちらが優れているとは判断しにくいです。どの点を優先したいかによって、どちらを使用するのが向いているのかが変わってきます。以下のポイントを押さえた上で最適な床材選びをしてください。

① 無垢フローリングのメリット&デメリット

◎メリット
無垢フローリングは原木からそのまま切り出した木そのものを使用しているため、木の香りなども感じられ、質感や肌触りなど経年変化による味わいも楽しめ、雰囲気の良さは抜群です。木自体が持つ機能として調湿効果があるため、夏の湿気によるベタつきや、冬のひんやりとした冷たさを感じにくいというメリットもあります。傷をつけてしまった場合、一枚の板から出来ているため削って補修することもできます。また、柔らかく足への負担が少ないところも長所といえます。

▲デメリット
無垢フローリングは吸湿性に優れているため床に反りや収縮による隙間が生じることがあります。また水や傷に弱いのでワックスなどの日頃のお手入れが必要になります。ほかにも経年による変色が起こることや、自然素材なので、ひとつひとつに木目や色のばらつきなんかもあります。これらを「自然素材ならではの味わい」として許容する気持ちがなければ特におすすめできません。そして素材の性質上、複層フローリングと比べて価格が高く、施工に手間や時間がかかることから費用が高くなることがあります。

② 複合フローリングのメリット&デメリット

◎メリット
複合フローリングは反りや収縮などが少なく安定しています。無垢フローリングと比べて安価に量産が可能なため価格が安く、品質のばらつきがなく一定の品質が保てることから施工に手間や時間がかかりにくくコスト面が特に優れています。防音性や耐久性、傷がつきにくい仕上げ、滑りにくい仕上げ、抗アレルゲン、ペットに対応など様々な工夫がなされた製品がありバリエーションがとても豊富です。

▲デメリット
複数枚の木の板に接着材をして製材するため無垢フローリングと比べると化学物質を多く使用されています。肌触りも木本来のぬくもりは感じられにくく、ものによっては工業製品のように無機質の印象を受けます。木の味わいは生まれにくく経年変化を味としてではなく劣化として感じやすいです。無垢フローリングとは違い傷や剥がれなどの補修はとても難しいです。
(※製品によって、天然木の質感を重視し経年変化が味になるものもあります。)

3. フローリングの選び方

無垢フローリングの選び方

フローリングは樹種によって表情も性質も違う個性派ぞろいです。短所と思えるところが長所に変わったりすることもあります。大半の方が色や木目の模様などの視覚的なところから決めがちですが、見た目は経年変化するので特性を理解した上で長く愛着を持ってふれあえる床材を選んでいただきたいです。選ぶ基準は十人十色ですが様々な選び方を紹介していきます。

① 幅・長さ・厚み・機能で選ぶ

フローリングには、幅・長さ・厚み・床暖房対応など様々なバリエーションがあります。同じ樹種でも幅が違うだけで雰囲気も変わるので空間のデザイン性や目的、お好みに合わせて最適な物を選んでください。

② 特徴(硬さや暖かさ)や用途で選ぶ

硬い樹種は耐久性に優れ、柔らかい樹種は踏み心地がよく疲れにくいなどの特徴があります。針葉樹のパインや杉は柔らかいので家事や立ち仕事でも疲れにくく、また冬でも表面が暖かく感じます。広葉樹であるオークやウォールナットは硬いので傷つきにくいためペットのいるご家庭に向いています。

やわらかいフローリングはなぜ暖かい? - 参考:針葉樹と広葉樹の違いや特徴|木材の選び方 やわらかいフローリングはなぜ暖かい? - 参考:針葉樹と広葉樹の違いや特徴|木材の選び方

③ 好みの色や風合い、木の種類で選ぶ

やはり床一面になるので見た目の第一印象も大切です。お部屋のイメージを膨らませなからお気に入りのフローリングを選んでください。樹種によって木目の風合いが異なりますが、同じ樹種でも一枚一枚の表情も変わってきます。また、原木のカットの方向や角度、節の有無や小肌の違い、表面の加工によっても表情が大きく違ってきます。

やわらかいフローリングはなぜ暖かい? - 参考:針葉樹と広葉樹の違いや特徴|木材の選び方 樹種ごとの特徴や木目についてもっと詳しく - 参考:木材の選び方

無垢フローリングを選ぶなら塗料選びも重要

出典:オスモ - 自然の植物油と植物ワックスからできた人体、動植物に安全な塗料 出典:オスモ - 自然の植物油と植物ワックスからできた人体、動植物に安全な塗料

無垢フローリングを長く快適に保つには塗装は欠かせません。木そのものの木目や色の魅力を引き出しながら汚れやキズから守る塗料を選ぶ必要があります。

塗料には大きく分けて2種類あります。1つはウレタン塗装やUV塗装などの木の上に塗膜を張って木の呼吸を妨げてしまう「造膜(コーティング)系塗料」。もう1つはオイル塗装やワックス塗装などの塗膜を作らないため木の呼吸を妨げない「浸透性塗料」です。無垢フローリングに塗装するなら後者の木の呼吸を妨げないオイルやワックスなどの浸透性塗料の使用をおすすめします。

出典:蜜蝋ワックス塗料 - 自然素材の家・自然の恵みを活かす住まいの基礎知識 出典:蜜蝋ワックス塗料 - 自然素材の家・自然の恵みを活かす住まいの基礎知識

その中でも特におすすめしたいのは、天然由来のオイル塗料やワックス塗料です。せっかく自然素材である無垢フローリングを床に貼るのですから無垢材の良さを活かし人体にも優しい天然由来の塗料を使用したいものです。また木の呼吸を妨げてしまう塗料では無垢材の持つ優れた調湿機能や肌触りが失われます。

フローリング塗装をもっと詳しく - 参考:塗料の違いや選び方 もっと詳しく - 参考:フローリング塗装ついて|塗料の違いや選び方

ハウスメーカーが無垢フローリングをおすすめしない本当の理由

参考:ハウスメーカーが無垢フローリングをおすすめしない理由 もっと詳しく - 参考:ハウスメーカーが無垢フローリングをおすすめしない理由

生活している中でフローリングは常に肌が触れているところであるため、私たちの設計事務所ではより自然の状態に近い素材として無垢フローリングをおすすめしています。 裸足で歩いた時や寝転がった時の肌触りや風合いなどが格別です。温もりがあり心も落ち着く無垢フローリングですが、住宅メーカーやリフォーム会社では無垢フローリングを積極的におすすめしてきません。その理由について こちらのページで詳しく紹介します。

無垢フローリングの実例写真

私たちが手掛けた無垢フローリングを使用した家(新築注文住宅・リノベーション・デザインリフォーム)の設計実例の一部を紹介しますので参考にしてください。

ヘリンボーン貼りのフローリングが印象的なキッチン ヘリンボーン貼りのフローリングが印象的なキッチン くつろぎの畳スペースは小上がりにすることで視界を遮ることなく空間に区切りをもたらす くつろぎの畳スペースは小上がりにすることで視界を遮ることなく空間に区切りをもたらす 植物に囲まれたダイニング 植物に囲まれたダイニング 自然素材に包まれた優しい空間 自然素材に包まれた優しい空間 ナチュラルの風合い豊かなLDK空間 ナチュラルの風合い豊かなLDK空間 上品な欧州テイストを感じる廊下 上品な欧州テイストを感じる廊下 採光や通風など自然の恵みを感じられる空間 採光や通風など自然の恵みを感じられる空間 広く明るいLDK 広く明るいLDK 採光豊かな明るいLDK 採光豊かな明るいLDK 木の風合い豊かなリビング 木の風合い豊かなリビング 自然素材に囲まれたキッチン 自然素材に囲まれたキッチン 配管などむき出しのままにして空間に無骨でおしゃれなアクセントを与える 配管などむき出しのままにして空間に無骨でおしゃれなアクセントを与える 自然の恵みに包まれたおしゃれなLDK 自然の恵みに包まれたおしゃれなLDK 壁を取り除き耐震金具のコボット(X状の部分)で視線を遮らないようにしている 壁を取り除き耐震金具のコボット(X状の部分)で視線を遮らないようにしている 壁も天井も木の羽目板で山小屋のようなLDK 壁も天井も木の羽目板で山小屋のようなLDK アクセントウォールが明るい印象に アクセントウォールが明るい印象に 木のぬくもり溢れたキッチン 木のぬくもり溢れたキッチン 白とナチュラルなテイストで明るく優しい印象に 白とナチュラルなテイストで明るく優しい印象に 吹き抜けからの採光で明るく照らされたリビングルーム 吹き抜けからの採光で明るく照らされたリビングルーム 無垢のチークフローリングと珪藻土の壁のリビング 無垢のチークフローリングと珪藻土の壁のリビング 障子を開けると2階への階段が現れる 障子を開けると2階への階段が現れる ワンちゃんもお気に入りの無垢フローリング ワンちゃんもお気に入りの無垢フローリング 壁のコーナーにアールをつけて優しい印象に 壁のコーナーにアールをつけて優しい印象に パインの無垢フローリングをふんだんに使用 パインの無垢フローリングをふんだんに使用

参考:住まいの完成写真集

自分で直せる!フローリングへこみキズを補修する方法

自分で直せる!フローリングへこみキズを補修する方法 自分で補修しよう! 関連リンク:フローリングのへこみキズを直す方法

お気に入りの無垢のフローリングにうっかり物を落として傷やへこみをつけてしまっても、まだあきらめないでください。無垢フローリングは自然の木の状態から切り出して製材しているものなので、木の特性を上手に利用して身近にある物を使って手軽に自力で傷の深さによっては直せる、または目立たなくすることができます。その方法をこちらで紹介しています。

関連リンク:フローリングのへこみキズを直す方法

フローリング選びの参考に見て触って体感できる!

無垢フローリングを実際に見て触って体感してみよう

私たちの設計事務所ではフローリングを選びに役立つよう実際に見て触って体験できるように様々な種類のフローリングを用意しています。フローリング選びのアドバイスも受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。また随時住まいづくり初心者のための勉強会や個別相談などのイベントもおこなっていますので、こちらもおすすめです。

経験豊かな建築家にアドバイスをもらってみませんか!

経験豊かな建築家にアドバイスをもらってみませんか! 出典:住まいづくり勉強会&相談会

「雑誌で見るような自然素材を使ったおしゃれな住まいにしたい!」「家づくりの基礎について勉強したい!」などとお考えの住いづくりの初心者の方を対象に、 世間話しする感覚で気軽に参加できる勉強会や相談会 を開催しています。アドバイスをもらったり知識を身に付けるのにもおすすめです。ぜひ活用して夢の住まいづくりをしてください。

参考:住まいづくり勉強会&相談会

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